
経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。
「中期計画を作って
幹部にも共有したんですが
現場の日常の仕事が
あまり変わらなくて」
3年後のビジョンを描いた。
数字も計画に落とした。
幹部会議でも共有した。
でも
現場の社員が
今日やっていることは
計画が作られる前と
変わっていない。
こういうとき
こう考えるのではないでしょうか。
「計画の精度が足りなかった」
「もっと丁寧に共有すればよかった」
「社員の理解が足りない」
計画の作り方や
共有の仕方に
原因を探し始めます。
ただ
共有の仕方の前に
確認したいことがあります。
中期計画が現場に届かない理由
中期計画が現場の行動に
つながらない理由は
共有が足りないからだけではないことがあります。
中期計画と
現場の今日の仕事の間には
時間軸と仕事の粒度に
大きなズレがあります。
中期計画は
3〜5年という長い時間軸で
会社全体の方向を描きます。
現場の今日の仕事は
今日・今週という短い時間軸で
目の前の案件や業務を動かします。
この時間軸のズレが埋められないまま
計画だけが共有されると
現場の社員には
「自分の仕事とのつながり」が
見えにくくなります。
「3年後に売上を倍にする」という計画が
「今日、自分は何をすればいいのか」に
変換されていないと
計画は計画のまま
浮いてしまいます。
時間軸と粒度を、階層ごとに変える
中期計画を現場の行動につなぐためには
時間軸と仕事の粒度を
階層ごとに変換していく必要があります。
経営者は
3〜5年の時間軸で
会社の方向と数字を描きます。
部門のリーダーは
1〜2年の時間軸で
部門の役割と目標に落とします。
「3年後に売上を倍にする」なら
「来年、うちの部門は何を担うか」
「そのために今期、何を変えるか」
を言葉にします。
現場のメンバーは
今期・今月・今週という
短い時間軸で
具体的な行動に落とします。
「部門として新規顧客を増やす」なら
「今月、自分は何件のアポイントを入れるか」
「今週、どのお客様に連絡するか」
を決めます。
ただ
数字を分解するだけでは
中期計画は現場の仕事にはなりません。
その数字を達成するために
部門として何を優先するのか。
現場でどんな判断を増やすのか。
どんな行動を、今日から変えるのか。
ここまで変換されてはじめて
計画は日常の仕事に近づいていきます。
変換を担う人が、いるか
中期計画を現場に届けるためには
変換を担う人が必要です。
経営者が中期計画を描いても
それを部門の言葉に変えるのは
幹部・部門長です。
幹部が部門の目標を決めても
それを現場のメンバーの行動に変えるのは
チームリーダーや管理職です。
ただし
幹部や管理職に
「現場に落としておいて」と渡すだけでは
変換は起きにくいです。
会社として何を優先するのか。
どこまで変えてよいのか。
判断に迷ったとき、何を基準にするのか。
この材料があってはじめて
幹部や管理職は
自部門の言葉に変えやすくなります。
変換できているかどうかは
「内容を知っているか」ではなく
「自分の言葉で説明できるか」
「部下の仕事とのつながりを語れるか」
で確認できます。
今日の仕事と中期計画をつなぐ問いを置く
最後に
日常の中に
計画とのつながりを確認する場を
置くことが大切です。
週次や月次の会議で
この仕事は3年後のどの状態につながっているか。
今月、何を変えれば
その状態に一歩近づくのか。
今やっている仕事の中で
やめること、増やすことは何か。
この問いが日常にあると
現場の社員は
自分の仕事の意味を
長い時間軸で見られるようになります。
中期計画が現場の行動に
つながらないとき
計画の精度や共有の頻度より前に
確認したいのはここです。
計画が
各階層の言葉に変換されて
現場に届いていますか。
今日の仕事が
計画とつながって見える場が
日常の中にありますか。
グロウスリーでは
中期計画や経営目標が
現場の行動につながるように
階層ごとの役割や目標設定
管理職の関わり方を
現場の状況に合わせて一緒に整理しています。
制度や研修の話としてまとまっていなくても
今の会社で気になっていることを
そのまま話すところから始められます。














