業績も育成も大事なのに、いつも数字が先になる

経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。

「短期の数字と長期の育成が
いつもぶつかるんです。
わかっているんですが
どうしても数字が先になってしまって」

四半期末が近づく。

育成の話が後回しになる。

「今期だけは仕方ない」と思う。

来期も、同じことが起きる。

こういうとき
こう考えるのではないでしょうか。

「業績か育成か、どちらかを選ぶしかない」
「余裕ができれば育成にも取り組める」

二つを両立することを
あきらめながら
数字を追い続けます。

ただ
少し立ち止まって考えてみると
見えてくることがあります。

「数字か育成か」は、本当に二択なのか

業績と育成がいつもぶつかる理由は
どちらかを選ばなければいけないから
ではないかもしれません。

両方を同時に見るための
基準や仕組みが
整っていないことから
起きていることがあります。

数字を見ること自体が
悪いわけではありません。

会社を続けるために
売上や利益を見ることは
当然必要です。

ただ
数字が何から生まれているのかを
見ないまま数字だけを追うと
育成は後回しになりやすくなります。

「今期の数字が先」になるのは
数字の方が見えやすいからです。

売上、利益、達成率。

これらは数字として可視化されます。

育成の成果は
すぐには数字に出ません。

見えやすいものが優先されるのは
ある意味自然なことです。

でも
見えにくいからといって
育成を後回しにし続けると
数字を生み出す人が育たないまま
同じ人に負荷がかかり続けます。

「数字が先」になる構造を見てみる

なぜ毎回、数字が育成より先になるのか。

理由の一つは
業績と育成を同時に見る基準が
言葉になっていないことです。

会議で扱うのは
今期の数字の進捗だけです。

育成の話は
別の機会か
余裕があるときになります。

「育成も大事」とは言っている。

でも
育成の状況を確認する場が
日常の中にない。

確認しないものは
自然と後回しになります。

業績と育成を並べて見るための
何らかの場や基準がないと
見えやすい数字がいつも先になります。

これは意識の問題ではなく
構造の問題です。

数字と育成は、本来つながっている

業績と育成は
対立するものではなく
本来つながっているものです。

会社は
お客様の困りごとを解決することで
価値を生み出します。

その価値を生み出すのは
現場で動く人です。

現場の人が育つほど
お客様への貢献の質が上がります。

お客様への貢献の質が上がると
業績につながっていきます。

育成は
業績の対立軸ではなく
業績を生み出す土台です。

社内だけを見ていると
業績か育成か
どちらかしか選べないように見えます。

でも
「お客様にどんな価値を生み出すか」
という視点から見ると
業績と育成は同じ方向を向いています。

評価や賃金の話も
社内だけで見ると
「誰にいくら配るか」の話になりやすいです。

でも本来は
お客様にどんな価値を生み出したのか。

その価値を生み出す行動を
会社としてどう見て
どう報いるのか。

ここがつながっていると
業績と育成は別々の話ではなくなります。

両方を扱える場を、日常の中に置く

業績と育成を両立するために
大きな仕組みは必要ありません。

月に一度でいいので
業績の話と育成の話を
同じ場で扱う。

「今月の数字」はどうだったか。

その数字につながった
お客様への貢献は何だったか。

その貢献を生み出すために
誰がどんな経験をしたか。

次に同じ価値を生み出せる人を
どう増やしていくか。

この流れで見ると
数字・顧客への価値・育成が
一本につながります。

育成が「いつかやること」ではなく
業績と並んで見られるものになります。

「今期の数字が先」になるのは
意識が低いからではないかもしれません。

業績と育成を
同じ場で並べて見る機会が
日常の中にあったか。

そこから見直すことで
二つは少しずつ
両立しやすくなります。

会議が動かない。

仕事がズレる。

育成が進まない。

業績と育成がいつもぶつかる。

それぞれ別の問題に見えても
水面下ではつながっていることがあります。

打ち手を増やす前に
まずはその場面の奥にある
仕事の流れ、育成機会、評価の基準を
一緒に見立てていきます。

まずは
最近気になっている場面を一緒に見ながら
どこに動きにくさが生まれているのかを
整理してみませんか。

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