挑戦してほしい職場で、失敗はどこまで許されているか

経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。

「もっと挑戦してほしいんです。
主体的に動いてほしい。
でも、なかなか動いてくれなくて」

「挑戦してほしい」と伝えた。

でも部下は
いつもと同じ安全な行動を選ぶ。

「なぜリスクを取らないのか」
「もっと積極的に動いてほしい」

こういうとき
こう考えるのではないでしょうか。

「挑戦意欲が低い」
「リスクを取れない社員の問題」

部下の姿勢や
積極性に
原因を探し始めます。

ただ
部下を見る前に
確認したいことがあります。

「挑戦してほしい」と「失敗するな」が、同時に伝わっていないか

挑戦してほしいと言いながら
部下が動かない理由は
積極性だけにあるとは限りません。

「挑戦してほしい」というメッセージと
「失敗は困る」というメッセージが
同時に伝わっていることがあります。

挑戦した結果
うまくいかなかった。

強く指導された。
「なぜこんなことをしたのか」と言われた。

この経験が一度あると
部下は次の行動を変えます。

「挑戦してほしい」という言葉より
「失敗すると困る」という現実の方が
強く伝わります。

挑戦しない部下は
リスクを避けているのではなく
現場で学んだことに
合理的に従っているだけかもしれません。

安全な行動を選ぶのには、理由がある

「挑戦してほしい」経営者の言葉も正しい。
「失敗は避けたい」部下の判断も正しい。

どちらも
自分の立場から見れば
合理的な行動です。

問題は
どちらかが間違っているのではなく
両方のメッセージが
同時に職場に流れていることです。

「挑戦を求める言葉」と
「失敗を避けさせる空気」が
同時に存在すると
部下は安全な行動を選ぶのが合理的になります。

これは意欲の問題ではなく
メッセージの設計の問題です。

「どこまでの失敗なら許容できるか」が言葉になっているか

挑戦を促すためには
「失敗してもいい」という言葉だけでは
足りないことがあります。

「どこまでの失敗なら許容できるか」が
具体的に言葉になっていないと
部下には安全な判断をするしかありません。

お客様への影響が出るものはNG。
社内での試行錯誤はOK。

コストが〇〇円以内ならやってみてよい。
〇〇を超えるなら事前に相談してほしい。

期限に影響が出るなら早めに共有してほしい。
そうでなければ自分で判断してよい。

このように
許容できる失敗の範囲が
言葉になっていると
部下は挑戦する土俵が見えます。

土俵が見えると
その範囲で動けるようになります。

失敗した後に、何が設計されているか

もう一つ、見落とされやすいことがあります。

失敗した後に
どう扱われるかが
次の挑戦に影響します。

失敗を報告したとき
責められた。

次から
失敗を隠すようになる。

失敗を隠すと
問題が大きくなってから出てくる。

失敗を報告したとき
「何を学んだか」を一緒に考えた。

次から
早めに報告するようになる。

早めに報告が来ると
対処できる範囲が広がる。

失敗をどう扱うかの設計が
挑戦しやすい職場をつくります。

挑戦してほしいなら
失敗をゼロにするのではなく
早めに共有できる関係と
戻れる範囲の設計が必要です。

挑戦しない部下を見る前に
挑戦しにくい構造がないかを確認してみてください。

「どこまでの失敗が許容されているか」
「失敗した後に何が起きるか」

この2つが言葉になっていると
職場の空気は変わりやすくなります。

いま思い浮かべている職場を
一度振り返ってみてください。

「挑戦してほしい」という言葉と
「どこまでの失敗なら許容できるか」が
セットで伝わっていましたか。

グロウスリーでは
育成や任せ方、1on1、仕事の渡し方を
現場の状況に合わせて一緒に整理しています。

制度や研修の話としてまとまっていなくても
今の現場で気になっていることを
そのまま話すところから始められます。

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