
「売上は増えているのに
なぜか賃上げする余裕が
増えないんです」
そんな話を聞くことがあります。
仕事はある。
社員も忙しく働いている。
昨年より
売上も増えている。
それなのに
「では、給料を上げよう」
と考えると
急に不安になる。
一度上げた給料は
来月も、来年も続きます。
だから
今年たまたま利益が出たから。
補助金が使えるから。
という理由だけでは
なかなか踏み切れません。
こういうとき
賃上げするためのお金を
どこから持ってくるか。
と考えたくなります。
でも、少し問いを変えると
会社はこれから
どこから賃上げ原資を
生み続けるのか。
という話になってきます。
売上が増えることと、賃上げできることは同じではない
売上が増えれば
会社に入ってくるお金は増えます。
でも、その売上をつくるために
仕入れが増えた。
外注費が増えた。
残業が増えた。
やり直しも増えた。
そんな状態なら
売上ほどには
会社に残るものは増えません。
そして、その中から
社員の給料だけでなく
家賃や設備の更新。
借入金の返済。
次の事業への投資。
何かあったときに備えて
会社に残しておくお金。
そうしたものも
支えていく必要があります。
だから賃上げを考えるとき
売上がいくら増えたかだけでは
判断しにくいのです。
大切になるのは
自分たちの仕事を通じて
どれだけ価値を生み出し
会社に残せるものを
増やせているかです。
給与の額だけを見ると
上げるか。
上げないか。
という話になります。
でも
会社が生み出す価値から考えると
賃上げは
給与だけの問題ではなく
会社の稼ぎ方そのものを
考える話になってきます。
今年払えることと、来年も上げられることは違う
一時的に
利益が大きく出ることもあります。
大きな受注が入った。
原価が
いつもより低く済んだ。
補助金を活用できた。
そうした年なら
今年の賃上げには
余裕があるかもしれません。
でも、賃金は
今年だけ払えば
終わるものではありません。
来年も。
再来年も。
その先も続きます。
一時的な利益だけを根拠に
賃上げをすると
翌年以降
その負担が重くなることがあります。
だから必要なのは
今年たまたま残ったお金を
見つけることだけではありません。
来年も、その先も
継続して価値を生み出せる
仕事の形をつくることです。
原資を探すだけではなく
原資を生み続けられる会社に
少しずつ変えていく。
賃上げを続けるには
そんな視点も必要になります。
賃上げを考えると、仕事の見方も変わる
では
価値を生み続けられる会社とは
どんな会社でしょうか。
たとえば
お客様が感じている価値に対して
価格が合っているかを考える。
頼まれた仕事を
すべて同じように受けるのではなく
限られた人と時間を
何に使うのかを考える。
仕事の途中にある
確認待ち。
やり直し。
二重作業。
そうした時間を
少しずつ減らしていく。
さらに
「あの人にしかできない」仕事を
少しずつ
他の人も担えるようにしていく。
一人が持っていた経験や工夫が
チームの仕事の中にも
残るようにしていく。
一つひとつは
賃上げそのものの話には
見えないかもしれません。
でも
価格も。
仕事の選び方も。
仕事の流れも。
人が育つことも。
会社が生み出せる価値を
少しずつ変えていきます。
その積み重ねが
来年も、その先も
賃上げを考えられる会社の
土台になっていきます。
生み出した価値を、どうつなげていくか
会社が生み出した価値を
すべて人件費に
回せるわけではありません。
設備の更新も
借入の返済も
これからへの投資もあります。
その中で
どこまでを会社に残し
どこまでを人に返していくのか。
そして
人に返したものが
その先の仕事や成長に
どうつながっていくのか。
賃上げを考えていくと
給与の金額だけではなく
会社が生み出す価値と
その使い方まで
考えることになります。
「賃上げ原資は
どこから生まれるのか」
そう感じたときは
売上の大きさだけではなく
会社がどれだけの価値を
生み出し続けられているか。
そんなところから
振り返ってみてください。















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