
「会議で決めたことを
伝えたんですが
現場がなかなか動かなくて」
こういう言葉を聞くことがあります。
決定事項は
きちんと伝わっている。
でも、現場の動きは
変わっていない。
こういうとき
「現場の理解が足りない」と
考えてしまいがちです。
ただ、少し立ち止まって考えると
問題はもう少し手前にあることが
ほとんどです。
現場が動かないのは
決定事項を理解していないからではなく
自分たちの仕事に置き換えて
考えられていないことが
多いのです。
会議の言葉は、まだ現場の言葉ではない
会議で決まったことは
会議に出ていた人たちの
言葉でできています。
でも、会議に出ていなかった
現場のメンバーにとっては
その言葉と
自分たちの仕事が
まだつながっていません。
たとえば
「顧客対応の質を上げる」と
決まったとします。
会議に出ていた幹部には
具体的な改善策が
見えているかもしれません。
でも現場には
「質を上げるって
具体的に何を変えるのか」
「今の業務量のままで
できるのか」
という問いが残っています。
決定事項を伝えただけでは
この問いへの答えまでは
伝わりません。
伝えることと、意味をつくることは違う
では、この問いに
経営者や幹部が答えれば
よいのでしょうか。
それだけでは
十分ではありません。
現場のメンバー自身が
「自分たちの仕事では
どういう意味なのか」
を考える時間が必要です。
伝えることと
意味をつくることは違います。
会議で決めたことを
現場に伝えるのは
出発点に過ぎません。
現場のメンバーが
自分たちの言葉で
その意味を考え直す。
そこまであって初めて
決定が現場の行動に
つながり始めます。
たとえば
朝礼や週次ミーティングで
「会議でこう決まった。
みなさんの仕事では
どう変わりそうですか」
と問いかける。
答えを伝えるのではなく
現場で考えてもらう。
それだけでも
会議の言葉が少しずつ
現場の言葉に変わっていきます。
現場が意味をつくる場を置く
組織の動きは
制度や方針だけで
つくられるものではありません。
日々の会話や会議。
朝礼や1on1。
そうした対話の中で
「自分たちはどうするのか」が
少しずつつくられていきます。
だからこそ
決定を伝えるだけでなく
現場がその意味を考える場まで
設計することが大切です。
こうした見方は
「社会構成主義」とも呼ばれます。
組織の現実は
最初から決まっているのではなく
人と人との対話を通じて
少しずつつくられていく。
そんな考え方です。
「会議で決めたのに
なぜ現場が動かないのだろう」
そう感じたときは
伝え方だけでなく
現場が自分たちの仕事に置き換えて
考える場があるか。
そこにも目を向けてみてください。
伝え方の問題なのか。
意味を考える場が
足りないのか。
そこから一緒に
考えていければと思います。















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