
洗い物も、洗濯物も、
私がやった方が早い。
そう思っていたので、
洗い物や洗濯物は
主に私がやっています。
でも決まって、
後から妻に直されていました。
食器の向きが違う。
タオルのたたみ方が違う。
最初は
「せっかくやったのに」
と感じていた時期もありました。
でも、あるとき気づきました。
直されるのは、
やり方が悪かったからではない。
整え方の基準が
そもそも違っていたのです。
私は
「早く終わること」を優先しやすく、
妻は
「丁寧に仕上がること」を大切にする。
どちらが正しいという話では
ありません。
見ているものが
最初から違っていました。
それに気づいてから
イライラしなくなりました。
自宅がいつも整っているのは、
妻が丁寧に見てくれているからだったと
素直に思えるようになりました。
これは、職場でも
よく起きることだと感じています。
同じ説明をしたのに、
Aさんには伝わって、
Bさんには伝わらなかった。
「わかりました」と言ったのに、
受け取り方が全然違っていた。
短く伝えたら動けた社員と、
背景まで説明しないと
不安そうにしていた社員がいた。
こういうことは、
理解力や話し方だけでは
説明しきれないことがあります。
人によって、
同じ言葉の受け取り方が
違うからです。
同じ言葉でも、受け取り方は違う
たとえば、
上司が社員に
「この件、任せるよ」
と言ったとします。
ある社員は、
「自由に判断していいんだ」
と受け取り、すぐ動き始めます。
別の社員は、
「どこまで任されたのかわからない」
と感じ、動けなくなります。
また別の社員は、
「まず目的とゴールを確認したい」
と思い、質問してきます。
同じ言葉を、
同じ場面で使っているのに、
受け取り方には違いが出ます。
これは、
どちらが良い悪いという話では
ありません。
何を手がかりに理解するかが、
人によって違うということです。
人によって、理解の手がかりが違う
結論から入ると、
すっと動ける人がいます。
背景や理由がわかってから、
初めて動けるようになる人がいます。
具体的な手順が見えると、
安心できる人がいます。
任されることで、
力を発揮しやすい人がいます。
一方で、
任される前に
確認したいことが多い人もいます。
どれが正しいという話では
ありません。
理解への手がかりが
違うだけです。
ただ、この違いが見えていないと、
職場ではすれ違いが起きます。
上司は、
「なぜこれで伝わらないのか」
と感じる。
社員は、
「何を求められているのかわからない」
と感じる。
お互いに悪気はないのに、
少しずつ距離ができてしまいます。
違いを知ると、問いが変わる
「どう言えば正解か」だけを
探していても、
うまくいかないことがあります。
大切なのは、
相手が何を手がかりに
理解する人なのかを知ることです。
それが見えると、
問いが変わります。
「なぜ伝わらないのか」
という問いが、
「この人は、
何を手がかりに理解しているのか」
に変わります。
妻との話に戻ると、
思考特性の診断で見ると
私は効率や目的を優先する傾向があり、
妻は順番や丁寧さを
大切にする傾向があります。
診断上の言葉でいえば、
私はAの傾向が強く、
妻はBの傾向が強い。
そういう見方ができるようになって、
「なぜ直すのか」ではなく
「妻が大切にしているものは何か」と
考えられるようになりました。
職場でも、
同じことが起きています。
相手の傾向が少し見えるだけで、
伝え方の選び方は変わります。
そして、
相手を見るだけではなく、
自分の伝え方のクセにも
気づきやすくなります。
私自身も、
自分のことを
わかっているようで、
意外とわかっていないです。
自分では普通だと思っている伝え方が、
相手にとっては
わかりにくいこともあります。
だからこそ、
相手を知るだけでなく、
自分の見え方のクセにも
気づくことが大切なのだと思います。
自社に置き換えるなら
まずはこの問いから
考えてみてもよいと思います。
職場の中で
「伝わらない」と感じるとき
相手の理解の手がかりを
見ようとしているか。
自分の伝え方のクセを
言葉にできているか。
同じことを言っているのに、
伝わり方が違う。
その背景には、
理解力や話し方だけではなく、
何を手がかりに理解するかの
違いがあるかもしれません。
診断は、
人を分類するためのものではありません。
自分と相手の違いを知り、
対話の入口をつくるための
材料です。
グロウスリーでは、
思考スタイル診断を使いながら、
自分と相手の傾向を見える形にし、
職場の対話につなげています。
まずは、
自分の傾向を知るところから
始めてみませんか。













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