経験を積ませているのに、同じ壁にぶつかり続けている

経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。

「いろんな仕事を経験させているんですが
同じところでつまずくんです。
経験しているはずなのに」

仕事を任せた。
経験させた。
振り返りもした。

それでも
また同じ場面で止まる。
また同じミスをする。
また同じ壁にぶつかる。

こういうとき
多くの場合こう考えます。

「吸収力が低い」
「やる気がない」
「同じことを繰り返すのは本人の問題」

本人の能力や姿勢に
原因を探し始めます。

ただ
本人を見る前に
確認したいことがあります。

経験は積んでいる。でも、学習になっているか

経験させているのに育たない理由は
本人の吸収力だけにあるとは限りません。

経験と学習は
別のことです。

経験は
仕事の場面を通過することです。

学習は
その経験から何かを引き出し
次の行動に変えることです。

経験を積んでも
学習につながらないことがあります。

何が起きたかは体感した。
でも、なぜそうなったかを考えていない。
次にどう変えるかが言葉になっていない。

この状態では
同じ場面でまた同じことが起きます。

経験の前に、何が伝えられていたか

経験から学ぶためには
経験する前の論点設計が必要です。

「この仕事で何を見てほしいか」
「どこで判断してほしいか」
「何に気づいてほしいか」

ここでいう論点とは
その経験の中で
何を見てほしいか
どこで判断してほしいか
という考える入口のことです。

この入口が経験の前に渡されていると
同じ仕事でも
見るものが変わります。

論点のない経験は
ただ仕事をこなすことになりやすいです。

論点がある経験は
考えながら動くことになります。

経験の前に
「何を見てほしいか」が渡されていたか。

ここが
経験が学習になるかどうかの
分かれ目になることがあります。

経験の後に、何が設計されていたか

もう一つ、見落とされやすいことがあります。

経験の後に
振り返る場があったかどうかです。

仕事が終わった。
次の仕事が来た。

この流れだと
経験は経験のまま通り過ぎます。

経験の後に
短くでも振り返る場があると、
起きたことが言葉になります。

「経験する前に見てほしかったことは
実際にどう見えたか」

「判断に迷った場面はどこだったか」

「次に同じ場面が来たら
何を試してみるか」

このように
経験前の論点と経験後の振り返りがつながると
経験は次の行動に変わりやすくなります。

経験は、前後がつながって学びになる

経験を次の行動に変えるためには
一つの流れが必要です。

経験する前に論点を渡す。
経験した後に振り返る場を置く。
振り返りで出てきた言葉を、次の行動に接続する。

この流れがつながると
経験は少しずつ学びに変わっていきます。

どこか一つが欠けると
流れが止まります。

論点がなければ
経験が素通りします。

振り返りがなければ
気づきが言葉にならないまま終わります。

次の行動への接続がなければ
振り返りが反省で止まります。

同じ壁にぶつかり続けるのは
吸収力の問題ではないかもしれません。

経験の前に論点が伝えられ
後に振り返りが設計されているか。

そこから見直すことで
経験は、ただ通過した仕事ではなく
次の行動を変える学びに
変わりやすくなります。

いま思い浮かべている育成の場面を
一度振り返ってみてください。

経験の前後に
何が設計されていましたか。

グロウスリーでは
育成や任せ方、1on1、仕事の渡し方を
現場の状況に合わせて一緒に整理しています。

制度や研修の話としてまとまっていなくても
今の現場で気になっていることを
そのまま話すところから始められます。

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