管理職が「板挟み」になるのは、役割と相談先が曖昧だから

「うちの管理職、上からも下からも板挟みになって
かわいそうで」

こういう言葉を聞くとき
管理職が動けなくなっている背景に
気づくことがあります。

社長からは
「もっと主体的に動かしてほしい」
と言われる。

現場からは
「そんなこと急に言われても困ります」
と言われる。

どちらの言い分もわかるから
管理職は間に立ったまま
動けなくなっていく。

こういうとき
「管理職の力量が足りない」と
考えてしまいがちです。

ただ、少し立ち止まって考えてみると
問題はもう少し手前にあることが
ほとんどです。

板挟みになっている管理職の多くは
「ここまでは自分が判断してよい」
という範囲が
はっきりしていません。

判断できる範囲が曖昧だと、返答が止まる

判断の範囲が曖昧だと
現場から何か言われるたびに
迷うことになります。

これは自分で決めていいのか。

上に確認した方がいいのか。

いったん持ち帰るべきなのか。

その迷いが続くと
返答が遅くなります。

返答が遅くなると
現場の不満が高まります。

現場の不満が高まると
経営者に話が上がります。

結果として、管理職は
上からも下からも
詰められる状態になります。

これは、管理職が弱いからではありません。

判断できる範囲が
言葉になっていないことから
起きていることがあります。

相談先がないと、管理職は一人で抱える

もう一つ
よくある問題があります。

管理職が困ったとき
誰に相談すればいいかが
決まっていないことです。

経営者に直接相談するのは
気が引ける。

同僚の管理職に話すのも
違う気がする。

相談先がないまま
一人で抱えていると
判断が止まり、動けなくなります。

管理職は
現場の不満を受け止めながら
経営者の意図も理解しようとしています。

その間に立つ役割は
思っている以上に負荷がかかります。

だからこそ
管理職本人の頑張りだけに
任せないことが大切です。

役割と相談先を、先に決めておく

管理職が板挟みになっているとき
まず整理したいのは
役割と相談先です。

この範囲は
管理職が判断してよい。

この範囲は
経営者と相談して決める。

この件で迷ったら
誰に相談する。

こうしたことを
あらかじめ言葉にしておきます。

難しいルールを作る必要はありません。

まずは
管理職がよく迷う場面を
一つ挙げてみるだけでも構いません。

たとえば、現場から
「このやり方では無理です」
と言われたとき。

どこまで管理職が調整してよいのか。

どこから経営者に相談するのか。

そこが決まっているだけで
管理職は動きやすくなります。

管理職を育てることは
本人に強くなってもらうことだけではありません。

判断できる範囲と
相談できる通り道を
会社として整えることでもあります。

「管理職がいつも板挟みになっている」
と感じている方は
まず、役割と相談先が
言葉になっているかを
一緒に整理してみませんか。

どこまで任せているのか。

どこで相談してよいのか。

そこから考えることで
管理職が一人で抱え込まない組織に
近づいていきます。

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