
「評価制度をつくろうと思って、
評価項目を考え始めた」
「でも、
うちの会社らしさが
うまく言葉にならない」
「責任感、主体性、協調性……
言葉は並ぶけれど、
経営者として本当に大切にしたいことと
少しズレている気がする」
そんな経験はないでしょうか。
これは、
言語化の力が足りないからとは
限りません。
経営者の頭の中には、
大切にしたいことがある。
でも、
それを社員に伝わる言葉にするのが
難しいだけかもしれません。
評価制度をつくるとき、
つい最初に
評価項目の形から考えたくなります。
でも本当は、
その前に整理したいことがあります。
この会社は、
何を大切にしているのか。
社員に、
どんな働き方を期待しているのか。
どんな行動を、
この会社で増やしていきたいのか。
ここが言葉になってはじめて、
制度は自社のものになっていきます。
大切にしたい言葉ほど、具体化が必要になる
ここは、
意外と見落とされます。
たとえば、
「誠実さを大切にしたい」
という想いがあるとします。
とても大切な言葉です。
ただそのとき、
大切なのは
「誠実さ」という言葉を
そのまま制度に入れることではありません。
この会社にとっての誠実さとは
どんな行動なのかを
一緒に考えることです。
わからないことを
曖昧にせず確認することなのか。
お客様にとって不利益になることを
先に伝えることなのか。
ミスが起きたときに
早く共有することなのか。
仲間の困りごとを
見て見ぬふりにしないことなのか。
こうした行動として
言葉になっていると、
社員は少し動きやすくなります。
大切にしたい言葉ほど、
その会社の日常の中で
どんな行動として表れるのかを
言葉にする必要があります。
制度に込める言葉は、
どこかから借りてくるだけのものでは
ありません。
経営者が大切にしていることを、
社員に伝わる言葉にしたものです。
言葉は、話しながら少しずつ出てくる
私自身も、
経営者の方と一緒に制度を考えるとき、
最初からきれいな言葉が
出てくることは多くありません。
むしろ最初は、
「こういう人を大事にしたい」
「あの社員の動き方が理想に近い」
「お客様にこう向き合ってほしい」
といった、
少し断片的な言葉から
始まることが多いです。
そこから、
少しずつ言葉を拾っていきます。
なぜその人を
大事にしたいと思うのか。
その人のどんな行動が、
会社にとって価値になっているのか。
他の社員にも増やしたいのは、
どんな行動なのか。
そうやって話しているうちに、
ある瞬間、
「そうそう、
それがうちらしさです」
という言葉が出てくることがあります。
言葉は、
最初から完璧に出てくるものでは
ないのだと思います。
話しながら、
具体的な場面を思い出しながら、
少しずつ見えてくるものです。
経営者一人で
完璧にまとめる必要はありません。
むしろ、
少し不格好でも、
経営者の実感が入っている言葉の方が
社員には届きやすいことがあります。
経営者の言葉が整うと、社員に届きやすくなる
経営者の言葉が整うと、
社員に伝える内容も変わります。
「主体性を持ってほしい」
だけではなく、
「困ったときに黙って抱え込むのではなく、
自分なりの考えを添えて相談してほしい」
と言えるようになる。
「責任感を持ってほしい」
だけではなく、
「自分の担当だけでなく、
次の工程に渡したあとまで気にかけてほしい」
と言えるようになる。
ここまで言葉になると、
社員は何を期待されているのかを
理解しやすくなります。
管理職も、
何を見て声をかければよいのかが
わかりやすくなります。
経営者の言葉が整うと、
評価制度も、研修も、
日常の声かけも
同じ方向を向きやすくなります。
言葉が先で、
制度はその言葉を支える器です。
自社に置き換えるなら
まずはこの問いから
考えてみてもよいと思います。
この会社で大切にしたいことを
経営者自身の言葉で
言えるか。
社員に期待する行動が
具体的に言葉になっているか。
その言葉は
日常の声かけや
評価の場面で使えるものになっているか。
評価項目を考えようとすると、
うちらしさが出てこない。
そう感じているなら、
項目の形を考える前に、
経営者が大切にしていることを
一度言葉にしてみることが
入口になるかもしれません。
グロウスリーでは、
制度や研修をつくる前に、
経営者が大切にしたいことを
一緒に言葉にするところから
支援しています。
まずは、
自社らしさや
社員に期待したい姿を
言葉にするところから
始めてみませんか。














