給与を上げたいのに、なぜ原資が残らないのか

経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。

「給与を上げたいんですが
上げようとすると会社の体力的に難しくて。
でも上げないと人が来ないし
出ていってしまう」

給与を上げたい。

でも、上げると利益が減る。

利益が減ると
会社が続かなくなるかもしれない。

「余裕ができたら上げよう」
「業績が上がったら考えよう」

でも、その余裕はなかなか来ない。

こういうとき
こう考えるのではないでしょうか。

「うちは利益率が低いから仕方ない」
「業界的に給与水準が上げにくい」

構造的な限界として
受け入れてしまいます。

「余裕ができたら」は、なぜ来ないのか

一度立ち止まって
この「余裕ができたら」という言葉を
見てみます。

多くの経営者が
この言葉を使います。

でも、この余裕が実際に来た
という話を聞くことは
あまりありません。

なぜでしょうか。

「余裕ができたら」は
条件が整うのを待つ言葉です。

売上が伸びたら。
大口の案件が決まったら。
落ち着いたら。

でも、条件は毎年変わります。

売上が伸びれば
今度は仕事の量が増えて忙しくなる。

落ち着いたと思ったら
次の繁忙期が来る。

「余裕ができたら」を待ち続けている限り
賃上げの判断は先送りされ続けます。

これは、経営者の意志が弱いからではありません。

「余裕」という言葉そのものが
いつまでも訪れない条件だからです。

もう一つ
「業界的に上げにくい」という言葉もあります。

これも、外の環境として説明しやすい分
判断が止まりやすい言葉です。

同業他社と比べて
うちだけが特別に苦しいわけではないはずなのに
「業界だから」と言われると
そこで思考が止まります。

原資は、待つものではなく、生まれるものです

給与を上げる原資は
どこから来るのでしょうか。

売上が大きくても
仕入れ・材料費・外注費などを引いた後に残る
粗利益が小さければ
人件費に回せる原資は限られます。

粗利益から
家賃・光熱費・人件費などの固定費を払って
残ったものが利益になります。

給与は
この粗利益の中から払われています。

つまり、原資は
「余裕ができたら現れるもの」ではなく
「粗利益の中に、すでにあるかもしれないもの」です。

外の景気や業界の相場を待つのではなく
自社の粗利益をどう見るかという話に
置き換えることができます。

いま「余裕ができたら」
「業界的に難しい」と感じているとしたら
それは先送りするための理由になっていないでしょうか。

原資は、待つものではなく
自社の粗利益の中を見にいくことで
見つかるものです。

給与を上げたいのに動けずにいるときは
本当に原資がないのか。

それとも
「余裕ができたら」という言葉で
判断が止まっているのか。

そこから一緒に整理できます。

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