
経営者の方から
こういう声を聞くことがあります。
「経営者として見ている方向と
現場が見ている方向がずれているんです。
どうしたら揃えられるのか」
経営者は3年後を見ている。
現場は今週を見ている。
幹部は今期を見ている。
それぞれが一生懸命働いている。
でも、向いている方向が揃わない。
こういうとき
こう考えるのではないでしょうか。
「もっと方向性を浸透させなければ」
「伝え方が足りなかった」
「全員が同じ方向を向くべきだ」
揃えることを目標にします。
ただ、「揃える」を目指す前に
確認したいことがあります。
ズレは、解消すべき問題なのか
長期と短期のズレは
完全に解消できるものではありません。
経営者・幹部・管理職・現場では
見ている時間の長さが違います。
これは、誰かの理解不足ではなく
役割が違うからこそ生まれるものです。
全員が3年後を見ていたら
今日の仕事は誰がするのか。
全員が今日だけを見ていたら
3年後に向けた準備は誰がするのか。
時間軸が違うことは
問題ではなく
組織として必要な分業です。
ただ、その違いが「見えない」まま
放置されると、問題になります。
経営者は
「なぜ現場は動かないのか」と感じる。
現場は
「なぜ社長の話は現実と違うのか」と感じる。
互いが向き合っている現実が共有されていないと
すれ違いが対立になります。
ズレを言葉にすることが、対話の入口になる
ズレに気づいたとき
解消しようとするより前に
ズレを言葉にすることが先です。
今、経営者はどの時間軸で話しているか。
現場はどの時間軸で考えているか。
その違いが
会議の場や1on1で言葉になっているか。
ズレが言葉になると
「なぜあなたは動かないのか」
という評価ではなく
「あなたには今週の仕事が
こう見えているのか」
という対話になります。
この対話が
時間軸の違いを埋めていく
入口になります。
少し見方を変えると
長期と短期のズレが見えている会社は
両方を扱おうとしている状態です。
ズレが見えない会社では
どちらかがあきらめられていることがあります。
長期の話がなく
今日だけを追い続けている。
または、長期の話だけがあって
今日の仕事との接続がない。
どちらの状態でも
ズレは見えません。
対立に見えるものの中に
組織が次の段階に進むための
大事な論点が隠れていることがあります。
階層をまたいで、ズレを扱う場を置く
ズレを対話の材料にするためには
対話の場を設計することが必要です。
月に一度
経営者と幹部が
「長期の方向と今期の仕事のつながり」を
確認する場を置く。
1on1の中で
「今の仕事が会社の方向とどう関係しているか」を
話す時間を置く。
会議の冒頭に
「今日の議題は、どの時間軸の話か」を
確認する一言を置く。
小さな設計でいいです。
「揃えよう」とするのではなく
「ズレを定期的に言葉にする場をつくる」だけで
対立は対話になっていきます。
長期と短期のズレは
なくすものではありません。
定期的に言葉にして
対話の材料にしていくものです。
いま感じているズレを
一度言葉にしてみてください。
経営者が考えている前提と
現場が日々向き合っている現実の違いは
どこにありますか。
その違いが、対話の入口になります。
グロウスリーでは
経営者・幹部・管理職・現場で見ている
時間軸の違いを整理しながら
長期の方向と短期の仕事をつなぐ対話の場を
一緒に設計しています。














