
「1on1のシートを作ったんですが
ほとんど使われていなくて」
こういう相談は少なくありません。
シートの中身は丁寧に作った。
何を話すべきかも書いてある。
でも、実際の1on1では使われず
毎回なんとなく話して終わっている。
いつ使うのかが、決まっていない
なぜ使われないのでしょうか。
「シートの内容が難しいから」
という場合もあります。
でも、多くの場合
もう少し手前に原因があります。
「いつ、どのタイミングで使うのか」が
決まっていないのです。
人は、何かを新しく始めるとき
「どうするか」を毎回その場で
考えなければならないと
動き出しにくくなります。
反対に
「最初にこれをする」という手順が
あらかじめ決まっていると
考える前に動けます。
1on1を始める前に
シートの最初の問いに
各自が書く時間を2分取る。
それだけで
シートが自然に使われるように
なることがあります。
最初の問いがあるだけで、場は変わる
同じことは
評価面談でも起きます。
「今期の振り返りを話してください」
と言うだけでは
何から話せばいいかわからず
沈黙が生まれやすくなります。
「まず、自分が一番手応えを感じた場面を
一つ挙げてください」
という最初の問いを決めておくだけで
面談の入り口がずいぶん変わります。
会議でも同様です。
議題に入る前に
全員が付箋に意見を書く時間を
3分取る。
それだけで
いつも同じ人だけが話す会議の構造が
少し変わります。
共通しているのは
「正しいことを伝える」のではなく
「最初の一手をあらかじめ決める」
という発想です。
制度の内容だけでなく
制度を使い始める場面まで設計することが
実際の行動を変えていきます。
使われる制度には、最初の一手がある
こうした考え方は
行動経済学でいう
「ナッジ」や「デフォルト効果」に
通じるものです。
強制や説得ではなく
最初に取りやすい行動を
あらかじめ置いておくことで
人が自然に動き出しやすくなる
という考え方です。
「何もしなければ使われない」
という前提で設計する。
制度を作るときに
この視点を持てているかどうかで
使われる制度と使われない制度が
分かれていきます。
自社の制度や仕組みの中で
「あるけど使われていないもの」が
思い当たる方は
ぜひ一度、その理由を一緒に
見立ててみませんか。
内容の問題なのか。
使い始める場面の問題なのか。
そこから整理していければと思います。















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